BCPを考える上で、大きな災害リスクである地震についての検討は外せません。
東海地震の発生の切迫性(気象庁ページより)
東海地震は、駿河湾から静岡県の内陸部を震源域とするマグニチュード8クラスの巨大地震で、その発生の切迫性が指摘されています。
その根拠として、過去にこの地域で発生した大地震の歴史が挙げられます。駿河湾内にある駿河トラフから四国沖にある南海トラフにかけてのプレート境界では、過去100年から150年おきに岩盤がずれてマグニチュード8クラスの巨大地震が繰り返し起きていたことがわかっています。しかし、前回の地震(東南海地震[1944年、マグニチュード7.9]、南海地震[1946年、マグニチュード8.0])の際には南海トラフ沿いの岩盤だけがずれて、駿河トラフ沿いの岩盤だけがずれずに残ってしまいました。そのため、駿河トラフ周辺の部分の岩盤は160年以上もずれていないことになり、「東海地震はいつ起こってもおかしくない」と言われているのです。
また、駿河湾周辺の地殻のひずみの蓄積状況が測量などによって調べられており、現在まで着実にひずみエネルギーが蓄え続けられていることが確かめられています(図2)。すなわち、駿河湾周辺域は日本列島で最も地殻のひずみが蓄積された地域のひとつであり、このことがさらに東海地震の発生の切迫性を裏付けています。
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